「俺と彼女の間には愛はないよ。なのに別れないで一緒にいるなんておかしな話だろ?」 俺はクスッと笑った。 香月は更に目を見開いて俺を見た。 俺、何言ってんだよ。 生徒である香月にこんな話をして……。 俺が星羅に対して愛がないことを話したってどうにもならないのに。 "愛してるよ"って嘘をつけば良かったのかな……。 『そうなんだ……』 と、書いたきり香月は一点を見つめて悲しそうな顔をしていた。