【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―





『私が泣いてたから?』


「俺が小さかった頃、泣くと親父がドライブに連れ行ってくれてたんだ。で、連れて行ってくれるとこは決まってこの展望台だったんだよ」



先生は私の方を見て微笑んだ。



「この展望台から見える景色を見てたら自然と泣き止んでた」


『だから私をここに連れて来てくれたの?』


「あぁ」



先生は立ち上がり柵の方に行った。


柵に手をかけて景色を見てる先生。


私もベンチから立ち上がり、先生の隣に行った。