先生が運転する車は、どんどん山道を登って行く。 道は綺麗に舗装されてるけど、対向車線は車が全く走ってない。 どこ行くんだろう……。 先生と2人きりの空間。 運転してる横顔をチラッと見た。 胸が“トクン”と鳴った。 私は恥ずかしくなって、窓の外の流れる景色に目をやった。 街が小さく見える。 先生の車は展望台の駐車場に止まった。