「先生……」


「あ、はい」



俺は背筋を伸ばした。



「娘を……ハルを宜しくお願いします」



香月のお母さんはあたまを下げた。



「頭を上げて下さい。ハルさんが授業に遅れないように僕が責任持って補習しますので」



俺も頭を下げた。



「宜しくお願いします」


「はい。それで遅くなる時には、僕がハルさんを家まで送るようにしても宜しいでしょうか?」


「はい。ご迷惑でなければ宜しくお願いします」



やっと、香月のお母さんの顔にも笑顔が戻ってきた。


俺も緊張してた体が少し楽になった。




―瑞樹Side end―