一つため息をついて、さらに言葉を続けたモモ。


「でも言わなかった。この前、練習中にバナナが言ってくれたこと…うれしかった」


「あたし?」


「自分の不利益より、俺が悲しい方が嫌って言ったじゃん」


あー…マンゴー先輩とラブラブなモモより、悲しむモモの方が嫌って話?


「単純だけど、あれで俺もスッキリした。うまく別れられる気がした」


今度は、クシャクシャにあたしの頭を撫でた。




「モモ…今日よく喋るね…」


そっか…マンゴー先輩と別れたんだ。

今、どんな気持ち?


「つか、お前尾行下手過ぎ。バレバレ。しかも選んだ男は最低だし」


「あたし男の人見る目ないのかな…?」


様子をうかがいながら、遠回しに聞いてみる。


「……超ハラハラした」