「エマ。」 さっきまで女子に囲まれてた玲央が、突然目の前に現れた。 「………なに?」 不審に思っている私とは裏腹に黙って手を差し出してくる。 それを暫く見ていると 「めし。」 と一言。 「あ、そっか。」 そういえば、あげるって言ったな。 「はい。」 玲央は、受け取った具なしおにぎりを幸せそうな顔で食べる。 *