あたしは知ってる。
貴方のなにもかもを。



「俺が持つよ」
「ホント?ありがとぉ//」





あたしの目の前を歩く2人の男女。




耳まで真っ赤な女の子…
“隣の男の子が好き”って出てるよ。




でもね、あたしも好きなんだ。
あなたが恋してる王子が…。






あたしは王子の背中に笑いかけた。




「なぁに笑ってんの?」
「別に。思い出し笑いだよ」
「思い出し笑いする人ってエロィらしいよ?」
「っ…そんなの嘘に決まってんじゃん」




あたしは友人の肩を叩いた。





「でもさぁ…後ろ姿までかっこいいね!」
「でしょぉ!?」
「声大きいよ」
「あ…ごめん」




前の2人は図書室へと消えた。




「あぁあ…いなくなっちゃった」
「また会えるよ」
「…寂しぃ」