「酷いよね。知った時は俺も本当に衝撃的だった。春樹が生まれた時からずっと一緒に居たけど、春樹は両親が離婚するまで、誰にも言わずに一人で耐えてたんだ」
千秋が語る春樹さんの悲しい過去に――涙が溢れそうになる。
だけど、本当に悲しいのはここから先だった。
「物心つくまでの間しか食事を作ってもらえなくて、両親が離婚するまでは食べなかったり、家にある物で自分で適当に済ませたり、万引きしたりして食い繋いでた」
「……」
「で、やっと離婚してくれた後も、お袋さんは春樹に食事を作らなかった。そして二年位してお袋さんが再婚したんだけど、その再婚相手に春樹は疎ましく扱われて――」
「……」
「――殴られはしなかったけど、捨てられた」
千秋が語る春樹さんの悲しい過去に――涙が溢れそうになる。
だけど、本当に悲しいのはここから先だった。
「物心つくまでの間しか食事を作ってもらえなくて、両親が離婚するまでは食べなかったり、家にある物で自分で適当に済ませたり、万引きしたりして食い繋いでた」
「……」
「で、やっと離婚してくれた後も、お袋さんは春樹に食事を作らなかった。そして二年位してお袋さんが再婚したんだけど、その再婚相手に春樹は疎ましく扱われて――」
「……」
「――殴られはしなかったけど、捨てられた」

