それが本当なのかどうなのか私には分からないけど、分からないからこそ、千秋の教えを受け入れようと思った。


十一歳も離れてる千秋が言う事だから、真っ赤な嘘っていう事はないと思う。


そして、幾つかの約束事と、私への教えを語った千秋は次に――頼み事をしてきた。


私を助けた宮沢と千秋が連絡を取れるようにして欲しい、と。


理由を聞けば、私がいくら学校で気を付けて行動していたとしても、危ない事に巻き込まれる可能性がゼロではないから、私の身近な人間と繋がっていたい、という物だった。


でも、千秋にその頼み事をされて気が付いた。


いつも一緒にいる宮沢のアドレスを――私は知らない。