「春樹さんとか……千秋とか宮沢とかなら大丈夫なのにッ……他の男子の笑い声聞くと気持ち悪くて……それでご飯食べれなくて……やだッ……やだッッ」

「涼ちゃん」

「こんなのやだぁぁぁッッ」

「涼ちゃん!」

頭を抱えて泣き叫んだ私を、千秋は痛い位強く抱き締めた。


「思い出すな。忘れろ。大丈夫、俺が守るから」

甘い香水の香りが胸いっぱいに広がり、千秋の体温に少しだけ落ち着きを取り戻す。


「本当は学校行きたくないっ……!」

「うん」

「でも……でも、行かないと春樹さんに嫌われちゃうのっ」

「うん」

「宮沢が居てくれるから安心してるけど……宮沢が学校休んだらどうしようって不安なのっ……!」

「うん」