最後の恋はアナタの隣で

「それはないけど、内蔵にかかる負担が大きい。あと、多分いつもより酔うと思う」

「そっか。じゃあ、駄目だね」

「いや、飲んで良いよ」

「え? 良いの?」

「うん。でも、条件付きね」

「どんな条件?」

「ちょっと待ってね。そっち行ってから話すよ」

それほど距離があるわけではないボックス席とバーカウンターで話してるのを一旦止めた千秋は、すぐにカシスオレンジとビールを持って私の右隣に戻って来ると、


「勉強会の時間を一時間増やす事が条件」

そう言って、カシスオレンジを差し出す。


「一時間早く来たら良いの?」

私はカシスオレンジを受け取りながら、条件の詳細を確認した。


「うん、そうだよ。それで、その一時間で俺の作ったご飯を食べる」