虚勢は、ふとした瞬間に崩れ去る。 自分の意思とは関係なく、心が勝手に開いていく。 そして、心が一度溶けだすと再び固めるのは困難で。 助けてくれる人間が身近にいれば尚更、立て直す事が難しくなる。 もう少し。 あと少し。 そう思って、温かい場所に留まってしまう。 際限なく甘えてしまう。 だから、弱い自分を隠す為に虚勢を張る必要がなくなっていく。 ――…私の中に眠っていた“本当の自分”が、差し伸べられる手を求め始めていた。