最後の恋はアナタの隣で

だから千秋はこんなにも嬉しそうな顔をしてるんだと思う。

やっと誰かを好きになったのかって、そんな感じの顔をするんだと思う。


だけど春樹さんが居ないこの場であの話を持ち出すのは駄目な気がして、私は何も聞かずにカシスオレンジを口許に運んだ。


「そういえば、涼ちゃん」

「うん?」

「いつにする?」

「え? 何が?」

「あれ? 忘れちゃった? 一ヶ月勉強を頑張ったらカシスオレンジ飲み放題っていう約束」

「あ……あぁ!! そうだった!!」

春樹さんとの進展ばかり考えてた所為で、千秋との約束をすっかり忘れてた私は、


「いつにする!? 私はいつでも良いよ!?」

手に持ったカシスオレンジのグラスを両手で握り締め、目を輝かせながら千秋を見つめた。