最後の恋はアナタの隣で

“お酒が入ると心にもない事を言ってしまう”


それが事実なのかどうかは分からない。

でも、事実だと思うようにすれば、だいぶ気が楽になった。



私服に着替え、三人で衣装部屋から出て表に回り、バーカウンターに行くと、


「さて、次の出勤はいつにする?」

三時間分の給料が入った茶封筒を差し出すママに、満面の笑みでそう聞かれた。


「ユカリは明日も出勤したいです!」

ママの問いに即答するユカリ。


「涼ちゃんはどうする?」

「あ……えっと……」

次なんて全く考えてなかった私は、思わず口篭った。


正直、学校と仕事の両立なんて、出来る気がしない。


ユカリは学校を休むつもりだろうけど、私はそうまでしてキャバで働きたいとは思わない。