「心配すんな。俺がいるじゃねぇか」

「でも何するか分かんないし、アイツ」

「ユカリさんが?」

「……うん」

ユカリの性格を考えると色んな事が想像出来る。


闇討ちなんて朝飯前だろうし、お店の女の子を丸め込んでリンチする可能性だってある。

最悪、毒を盛られたっておかしくない。


「あの子ってそんなに危ないのか?」

「んー……ユカリの気に食わない事をしなければ危なくはないよ」

「気に食わない事をしたらどうなるんだ?」

「半殺し。打ち所が悪ければ死ぬ」

「は?」

「アイツ、お店にいる時っていつも、天然みたいな感じで振る舞ってるでしょ?」

「まぁ、そうだな。天然かどうかまでは分からないけど、常に皆に囲まれてひたすら笑ってるって感じだな」