最後の恋はアナタの隣で

今朝、宮沢と喋り終えて上履きに履き替えた時、私は確かに靴箱の中にローファーを入れた。


それなのに、綺麗さっぱり見事になくなっている。


靴箱に入れたっていう記憶が間違いなら、これは私自身の責任だけど、そんな馬鹿な話があるはずない。


だから、この靴箱が靴を食べる妖怪か何かじゃない限り、私をイジメてる奴らが隠したっていう事は明白だ。


念の為、靴箱の周囲をグルッと回って、近くにあったゴミ箱の中も確認してみたけど、私の靴はどこにも見当たらない。


「はぁぁ……」

困り果てた私は靴箱に寄り掛かり、盛大な溜息を吐き出した。


集団心理っていうやつは本当に怖いと思う。

きっと、徒党を組むとボーダーラインを見失って、何でもやってしまうんだろう。