最後の恋はアナタの隣で

――だからそのお礼に。


「きゃああああ!! ……何すんだよっ、相澤ぁ!!」

落書きされた教科書の角をパンダの頭に思い切り叩きつけてやると、怒ったパンダは椅子から立ち上がり、殴られた部分を手で抑えながら私を睨み付けてきた。


「ごめん、ごめん。男好きだから手癖が悪いみたいだ、ねっ!!」

私は言葉を言い切るのと同時に、今度はパンダのお腹に蹴りを入れる。


その衝撃で床に倒れ込んだパンダは、自分がぶつかった机の下敷きになって「うぅ……」と短い呻き声をあげた。


「あれ? 足癖も悪かったみたい」

少しだけ気が晴れた私はそう言って鼻で笑い、自分の席に座ろうとした。


――だけど。