「それ俺の!!拾ってくれたの?ありがとー」



早々と箱を渡した私は


歩き出した。



「これ無くしたら.ジンさんとアズマさんに殺されるとこだった」


私が歩き出した事に
気づいてないのか


独り言なのか知らない
けど



箱を持った男は

ひたすら話していた。




「ってあれ? 君まってよ!!お礼言わせてよ~」



その声に


私は振り返る事なく



突き当たりの角を
曲がった。