車内はいたって静かだった。 リュウは私の隣に座りバタンとドアを閉め 運転席の男の人は それを確認すると 車を発進させた。 右手に感じる少し冷たいぐらいの温もり 私の体はさっきの恐怖からカタカタと震えていたらしく、 リュウは知らぬ間に その手をしっかりと握りしめていてくれた。 「リュウ…ありがとう」 私はうつむいたまま 握り合う手に少しだけ 力を込めた。