ゆっくり ゆっくり どちらともなく、 2人の唇が近付いた時 ……ピンポーン ジンさんの家のチャイムがなった。 それでもジンさんは 一切反応することなく 私の瞳に視線を絡める。 「ジンさん誰か来たよ」 「ほっとけ」 ピンポーン そして2度目のチャイムが鳴った時、 あらかさまにイライラした顔付きで ジンさんは立ち上がり 玄関へ向かった。