王子様なんか大っキライ!





「誰もいないよな」


私はキョロキョロと辺りを見渡してみる。


夕日でオレンジ色に照らされる下駄箱。

人影は私のしかない。


私が歩いてきた長い廊下の向こうにも人はいない。