二人は、あくまであたしに背を向けないように門を素手で開ける



…龍さんはともかく、細めで色白な虎さんも力だあるんだ



「ありがとうございます。」



千里があたしを呼ぶなんてなんかあったのだろうか?



「お嬢っ!!!!!」



門の中に入ると同時に龍さんに腕を掴まれた



「はい?」



あたしはちゃんと龍さんに向きなおした



「これ、どうしたんですか?
…まさかお怪我でも、、
お嬢に怪我させるなんて身の程知らずめ
自分が、そいつに一発御見舞いしやす!」



と言って、龍さんは逆の手をぎゅっと握り締めた



えぇっー…この人たちならほんとにやっちゃいそう



もめごとになるのが一番厄介だ


(ってか、それ以前にお嬢直ってないやん)



「そんなんぢゃないですから」


ほんとはそうなんだけどね


あたしは龍さんの手を振りほどいて屋敷の中へと走った