夏のソラ

「私は…」
「ぁ!やっぱやめた。こんな所で会ったのも何かの運命ってことにしといて、名前は聞かない。んで、俺らの合言葉は…」



「「雨」」



2人の声が重なる。
「あははッ。俺ら、気ぃ合うな。うしッ、そろそろ式行くか。早く行かないと怒られるからな。じゃッ、雨嫌いの〝あーちゃん〟」

"あーちゃん〟と言うのと同時にひらひらと手を振ってその人は行ってしまった。



「あーちゃん……」
なんか懐かしい響き。
そんなふうに呼ばれた事もないのに不思議だな。
また、会えたらいいな。



「"あーくん〟……」