あの情事から数日が経ち、なんとなく照れくさいような、それでいて温かい気持ちが心を満たしていた。彩己はあれ以来他の女の子たちに「葉月と付き合っている」と云っているようだ。

なんとなく恨みがましい視線を感じないでもないが、それでも葉月は幸福だった。

「葉月、」

自分の名を呼ぶ愛しい人。葉月は今までそんなことはなかっが、片時も彩己のそばを離れたくなかった。愛してほしかった。