安心して前に向き直ると、机の脇で国語の教科書を丸め呆れ返る寺岡先生の痛い視線が……。 「詩子〜?窓の方には何か面白いもんでもあるのかぁ?」 「あ……」 先生に丸めた教科書でポコンと頭を叩かれる。 「いたっ」 教室中が皆の笑いで包まれた。 は、恥ずかしい! 「ばぁか」 前の席の橘が白い歯を覗かせながら私の方を振り返ってそう呟くと、また前を向いた。