「…香、遥香」
目を開けた時、見えたのは白い天井と…

心配そうな歩香先生の顔だった…

「大丈夫?あんた、熱中症で…部室の前に倒れていたのよ…」

そうだった…
雪たちに陸上部の部室に…

「ここは?」

「病院よ…」

「洋平は…?」
私は飛び起きて聞いた。

「大丈夫よ。洋平君も隣の病室にいるから…」
歩香先生が言った。

私はその言葉に安心した。


だけど。
私たちは安心してはいられなかったのだ。