「遥香、あなたの中間試験、期末試験…2つとも悪かったのはお母さんもおばあちゃんも知っているわ」

「そんなあなたの通知表が悪いことぐらい、お母さんも分かっているから持ってきなさい」

おばあちゃんも…
私のことを信じていないようだった。

「だから…川に落として。明日、学校に…」

私は言った。
あまりにも分かってもらえないので…
泣きそうだった。

「どうして…信じてくれないの?」

「成績が悪い…遥香のことなんか、信じられるはずがないじゃない?」

ママが言った。


ショックだった…
成績が悪いというだけで信じてもらえないなんて。

もう…ママの目にも。
おばあちゃんの目にも

私は…樫木遥香という1人の人間としてうつっていない。

ただの成績が悪い娘としてかうつっていない。