「ただいま…」

「おかえりなさい」
ママがリビングからやって来た。

「遅かったわね…」

「うん」

私がリビングに入ると、ママが
「通知表は?」
と聞いた…

「実はね…川に落としたの…」

私はそう言った…

その瞬間、ママが私の頬を叩いた。

「何?」
急にたたかれて…
私は意味が分からない。

「そんな嘘を言わないで、早く通知表を見せなさいよ」
ママが言った。

「ママにそんな嘘をつくほど、成績が悪かったのね。でもね、遥香…どんなに成績が悪くても…」

ママが言っていると。
リビングのドアが開いて、おばあちゃんがやって来た。

「どうしたんですか?そんな大きな声を出して、はしたない…」
と言った。

ママがおばあちゃんに
通知表のことを告げた。

おばあちゃんも私を…
ウソをついていると思ったみたいで。