中学生になって。
同じクラスになれた時は嬉しかった。


陸上部に入った洋平を。
毎日、楽しそうに走っている洋平の姿を。
体育館の窓からこっそりと見ていたよ。


中学2年生になって。
私は洋平と別々のクラスになった。

悲しかった…

でも、洋平は。
通学路で会うたびに…
私のことを気にしてくれたね。

嬉しかったよ。

洋平と話すとドキドキした…


洋平は10月に行われた町の陸上大会で。
100メートル走に出場した。

そこで…あなたは大会新記録を出した。

みんなが
「すごいね…」
と言う中で。

洋平は…
「まぐれだよ…」
と謙遜していたけれど。

私は知っているよ。
毎日、朝と夜。
公園でスタートダッシュの練習をしていたこと。

家の周りを走っていたこと。

すごいなと思った。
努力って大切だと…
洋平が教えてくれた。