歩ちゃんたちが家についた頃。

パパも…
ママも…
おばあちゃんも家に帰ってきていた。

「遥香が15歳で妊娠して出産するなんて…由香さんが、もっと遥香をきちんと教育していれば…こんなことにはならなかった。それに…出産まで気づかなかったなんて…それでも…あんた母親なんですか?」

おばあちゃんがママを責めたてた。

「遥香の妊娠に気づかなかったのは…一緒に暮らしていた俺たちにも責任がある…」

パパは…言った。

「亮輔、もしかして…遥香と赤ちゃんを認めるのかい?」

認めるということは…
私を許して、パパとママが…
私と赤ちゃんの面倒をみるということ。

「それは…」

「私は絶対に遥香のこと許さないよ…私は遥香のこと…この家の娘とはもう思わないから…」

「もし…あんた達が遥香のことを認めるなら…この家を出て行きなさい。出て行って、遥香たちとあんた達4人で暮らすことね…だけど、梨香は置いていくこと。そして、出て行くのなら、仕事も辞めることね…」

おばあちゃんはそう言うと。
リビングを出て行った。

リビングに残されたママとパパ。

「亮輔君…私も遥香のこと、許せないから…」

泣いていたと思ったママの目は…
今は怒りに燃えていた。