次の日。
教室に入ると…
「ちょっときなさいよ」
綾がやって来た。

私は…トイレに連れて行かれた。


「慰謝料!!」
雪が手をだした。

「昨日、あんたが私を突き飛ばしたから…足を怪我したじゃない?」

雪のヒザには包帯が巻いてあった。

その包帯、大げさじゃない?

「何か言いなさいよ…」

麻美が言った。

ここで何も言わないと、蹴られる。

何か言っても…蹴られる。

蹴られたら、赤ちゃんが。
赤ちゃんは…守りたい。

「あのくらいで、怪我するわけないじゃない?それに…あんた達が悪いんじゃない?」

私は言った。

みんな、呆気にとられていた。
私はその隙にトイレから出た。

教室に戻った…