愛されて

『トントン』
ドアをノックされる音で私は目が覚めた。

枕下にある携帯を開くと。
7時…

ウソ!?いつの間に…
井上先生は…?

そう思っていると
「遥香、起きている?開けるよ…」

声がして、歩香先生が部屋に入ってきた。

「何だ、起きていたの?ご飯だよ…」

「歩ちゃん、井上先生は?」

「遥香は今日熱があるので…明日と今日は結構ですって…お母さんが断っていたよ…」

「そう…」

明日も今日も…
井上先生に会わなくていいと思うと。
気が楽になった。