パスッ

翔が傍にあった教科書を、司さんの頭めがけてぶつけた。


「翔ひどいなぁ…」


司さんは頭を擦りながらイスに座った。


「毎日聞いてる身にもなれっ」


司さんは親バカなんだよね…

思わず苦笑い。


「は〜い、朝食よ」


「岬ちゃんっ」


ぎゅっ

司さんはお母さんに抱きついてラブラブモード。

お母さんも柄になく照れちゃってる。

二人を見て呆れる翔。

あたしはこの毎日が、楽しくて仕方ない。


「澪姉、先行くぞ。親父、岬さん行って来ます」


「ちょ、翔っ…お母さん、司さん行って来ますっ」


急いで寝癖をピンで誤魔化して、先に歩き始めてる翔を追いかけた。


「翔、待ってよ〜」


翔はあたしよりも色の濃い茶髪の髪の毛を風になびかせて、転校初日なのに腰パンでいかにもヤンキー…(笑)