会社を出ると、何だか少しだけ肩の荷が降りたような気がして、一つため息をついた。 春だけれど、夜はまだ肌寒い。 ジャケットの前をあわせて、地下鉄の駅までの道を歩きながら今日あったことを思い出していた。 なんだか色々な感情が渦巻いた一日で疲れてしまった…。 あまり深く考えないようにしようと思いつつも、頭に浮かぶのは岩嶋さんの顔。 はぁ…、どうしちゃったのかな、私。