でも、やっぱり、好きです。

あぁ〜!!くそぅ!!
赤くなったの見られた…。

く…くやしぃ。





ヴー・ヴー・ヴー・・・・


携帯のバイブの音がして、岩嶋さんが席を立った。

「ちょっとすいません。すぐに戻ります。」


「あぁ…どうぞ。」


向井さんが書類から顔をあげて私と目が合った。


「似合うよ。」


「えっ??」


「そのノーカラーのジャケット。」


にこっと笑いながらそんなことを言ってきた。


「あ…ありがとうございます。こ…これ先週、渋谷で買ったんですよ。」


「よく行くの?オレも通勤の途中だからよく寄るよ。」


「そうなんですか。向井さんおしゃれだから、行くお店も素敵そうですね〜。」


「あはは。そんなことないけど。」


いやいや、絶対そうだよ。…そして高そう。

私では敷居が高くて、入れなそうな…。
 
店員さんもお洒落過ぎてどうなのこれ?!って思っちゃうような髪型してたり、洋服見るより、値札見ちゃうようなかんじの…




「あ、そうだ。今度一緒に行こうか?」



………え?


「えぇ?!」