「無理だよ。だって兄妹だし、
誰も認めてくれないんだよ?
あと、あたしはお兄ちゃんを
そういう風に見れない」

あまりにも今の俺にとっては

キツい一言だった。

心がズキズキと鈍く痛む。

きっとアイは俺の気持ちを

知らないからそう言えるのだろう。

「だよな。あっ、もう俺は良いよ。
テレビ見たいんだろ?」

動揺を隠すように俺は軽く言った。

すると、アイはニコッと笑い、

部屋を出ていった。

そして俺は決意した。

明日、戸城の告白をOKし、

アイを諦めることを。

アイと恋に発展する事が

無理なら、恋を諦めてでも

嫌われたくはなかった。