すぐに家から出てきた戸城に

そういうと、俺は昨日書いた

手紙を渡した。

戸城はそれを受け取ると、

嬉しそうに微笑んでから手紙を開く。

俺は戸城を見ながら少しだけ

緊張していた。

「……じゃあ、カナで」

約1分ほどで手紙を読み終えると

戸城は言った。

俺は「了解」と言う。

「あっ、でもあたしは
関山君のままで良いかな?」

戸城は首を少しかしげる。

俺はその言葉にうなずいた。

別にそこまで名前に対して

こだわりがあるわけでもない。

結婚するなら別だが……。

とにかく俺は、自転車に乗り直し、

学校に行くことにした。