それを見て、俺も宿題をやり忘れた

ことに気づき、クリアファイルに

挟んでおいた英語の宿題を

机の上に広げた。

そして今日も1日があっという間に

過ぎていった。

俺は約束したように中庭に行った。

幸いにも今日は俺の方が

早く着いた。

数分して戸城は現われる。

「ごめんっ。遅くなっちゃって……」
「良いよ。気にしてない」

息を切らせて言われると俺も許さない

わけにはいかない。

俺は早く済ませようと一気に言う。

「俺も戸城のこと好きだよ。
 俺で良かったら付き合ってほしい」
「……悪いわけないよ。ありがとう」