「先生?」


「ん?」


そう言って振り向いた顔は、いつも笑顔を絶やさない先生の顔だった。


私と先生が似てるって、どういうことだろう?


「先生」


「ん?」


でも何でだろうね?


先生に、そんな顔して欲しくない。


そんな寂しそうな顔、して欲しくないの。


「先生、何弾いて欲しい?」


「えっ?」


私の言葉に、先生は驚いた表情をする。


「先生、なんだか寂しそうだから。音楽は、心を救ってくれるよ」


「そう・・・だな」


先生は少し微笑むと、私に曲のリクエストをする。