「親に、感謝しないといけないね」


「ああ」


親の態度や言葉に、たくさん苦しんだ。


辛い思いもした。


どうして私なんて生んだんだろう?って思ってた。


でもね、今は、親に感謝の気持ちでいっぱいなの。


生んでくれてありがとう、って言いたい。


ありがとうって、愛してるって、たくさん言いたい。


だって生んでくれなきゃ、私たちは出会うことすら出来なかった。


こんな風に幸せを感じることは出来なかった。


「行こうか、優音」


「うん」


手をつないで歩き出す。


ふと空を見上げる。


雲ひとつない、綺麗な青空が広がっていた。