運ばれてきたパスタをフォークに巻き付け、口に入れる。


「たとえ一緒に住むことをやめさせられても、俺たちは別れない。ただ、それだけだ」


「うん」


パスタを食べ終わり、またお墓に向かう。


「わっ、海が見えてきた」


しばらくすると、助手席の窓の外から海が見えてきた。


「お墓参り、久しぶり?」


「ああ。親が死んで葬式をやって以来」


「そうなんだ」


お墓の駐車場に車を止める。


用意したお花を持って、車を下りた。


少し小高い丘にあるお墓からは、海が一望出来た。


「綺麗なところだね」


「ああ」


仁に連れられ、ご両親が眠っているお墓の前に立つ。