車に乗って、今度は仁のお父さんとお母さんが眠ってるお墓に向かう。


「ここから遠いの?」


「ああ。海の見えるところ」


「そうなんだ」


お墓に向かう途中、お昼にイタリアンのお店に入った。


仁はトマトソース、私はクリームソースのパスタを頼んだ。


「荷物明日運び出すんだよね」


「ああ」


仁の荷物は、明日引っ越し屋さんが運んでくれる。


新しい部屋は、大学からひと駅離れたところにある。


大学に行く時間も違うから、仁は車で、私は電車で行くことに決めた。


それに、いくら将来を約束しているとはいえ、生徒と先生が一緒に住んでるのは不味いこともあるかなと思って。


「一緒に住んでることバレたら怒られるかな?」


「大学側に?」


「うん」