初めて先生の名前を呼んだ。


なんだか、恥ずかしい。


「もっと呼んで」


「仁、仁、仁」


何回も呼ぶと、不意に先生がため息をついた。


「どうしたの?」


「いや、これからも先生と生徒なんだなと思って」


「でも、ずっと一緒だもん」


「そうだな」


今、すごく幸せ。


前を向かなかったら、きっとこの幸せは手に入らなかった。


逃げてばかりだったら、今もつまらない日が続いてた。


苦しくても、辛くても、前を向く大切さ。


先生と出会って、それを学んだよ。


先生は私に、明るい未来を与えてくれた。