「はめてくれますか?」


「喜んで」


指輪がそっと、薬指にはめられる。


「ピッタリ」


キラキラ光る指輪を見つめる。


「ちゃんと指のサイズ測ったから」


「いつ?」


「優音がこの前お泊りしたとき」


耳元でそうささやかれた。


「もう」


実は大学が受かったと分かった次の休みの日、先生の家に泊まったんだ。


親には、みちる先生のところに泊まるってウソついちゃったんだけどね。


「私、どんどん悪い子になってく気がする」


「まあ。学校でこんなことしてるからな」


そう言って先生は、私の唇を奪った。