音を奏でて~放課後の音楽室~

「先生」


「音楽室は?」


ドアを閉めながら教室に入ってくる。


「行かないよ。てか、行けないよ」


「そう」


先生が私の傍に来て、そっと私を抱き上げる。


そのまま机の上に座らされた。


「先生は行かないの?」


「まあ、部活じゃないしね。でも終わりごろに行くよ。3年生に送る言葉を言って欲しいって言われてるからね」


「そうなんだ」


先生が窓のカーテンを閉める。


「不自然だよ」


「そう?」


先生の綺麗な指が、私の髪を耳にかける。


それから顎を持たれ、そっとキスをされた。