音を奏でて~放課後の音楽室~

親が私を見てくれないから、妹なのに花音のことが嫌いになってた。


酷いお姉ちゃんだって分かってるのに、どうしても心から花音のことを好きになれなかった。


「酷いお姉ちゃんだよね、私」


「優音が悪いんじゃない。全部、私たちのせい」


お母さんが私の頭をなでる。


優しい、お母さんの手。


ずっとずっと求めてた。


おばあちゃんの手とも、内田先生の手とも違う、柔らかくて温かくて優しい手。


「優音、ごめんね」


一回溢れ出た涙は、なかなか止まらない。


それでもお母さんに頭をなでられて、だんだん心も涙も落ち着いてきた。


「泣いちゃってごめんなさい」


手の甲で涙を拭きながら、お母さんから離れる。


「うんん。謝らなくていいのよ、優音」


なんだか泣いてスッキリした気がする。