音を奏でて~放課後の音楽室~

「ちょっと来れる?」


「はーい」


もう一度客席を見回し、みちる先生のところに向かった。


「こちら、さっき話してたダニエル・ホフマン先生よ」


みちる先生が紹介してくれたのは、白髪で優しい顔をしたおじいちゃんだった。


「先生はもう長いこと日本にいて、F大でピアノを教えてるの。日本語も大丈夫よ」


「はじめまして。清水優音です」


ホフマン先生に頭を下げる。


F大って、東京にある音大で、多くの有名ピアニストを輩出してるところだよね。


みちる先生もその大学出身だったはず。


「演奏聞かせてもらいました。とてもよかったですよ」


「ありがとうございます」


また頭を下げる。


「それでね、優音ちゃんに少しお話があるんだけど」


「話し?」