音を奏でて~放課後の音楽室~

「だって、恥ずかしい」


先生の首筋に顔を埋める。


そしたら、キス以上のこともしてるのに?と、耳元でささやかれた。


「優音」


名前を呼ばれて顔を上げると、今度は優しいキスが降ってきた。


見つめ合って、二人で笑みを零す。


それから、触れるだけのキスを何度も繰り返した。


「優音」


「先生」


唇が触れ合う瞬間、部屋中にチャイムの音が鳴り響いた。


ビクッと揺れる身体。


「みちるさんかな?」


「あっ」


きっといつまでも戻ってこない私たちを気にして、みちる先生がチャイムを鳴らしたのかな?


先生の膝から下りてドアに近づき、ドアノブに手をかける。