「一人で食べるよりおいしいね、先生」


「ああ。そうだな」


先生がご飯を食べ終わるのと、私が小さな器によそわれたお粥を食べ終わるのはほぼ同時だった。


「もっと食べる?」


「うんん。もうお腹いっぱい」


「そっか」


先生が私から器を受け取って、自分の食べた食器と一緒に寝室を出て行った。


「はい。飲んで」


戻ってきた先生に薬を差し出されて、それを飲む。


「少し熱下がったな」


私のおでこに手を置いて、先生は短く息を吐いた。


「もう寝よう」


「うん」


先生が隣に入って来て、腕枕をしてくれる。


「あんまり近づくとうつっちゃうよ?」