音を奏でて~放課後の音楽室~

「熱いから気をつけて」


「うん」


それからしばらくして、みちる先生が作ってくれたお粥を内田先生が持ってきてくれた。


小さい器に入った、ホカホカ湯気が出た野菜たっぷりのミルク粥。


「おいしい」


優しい味に、ホッと息をつく。


「食べれるだけ食べて。まだあるから」


そう言って先生は、私の髪を掻き上げるようにして頭をなでた。


「先生は、ご飯食べた?」


「みちるさんが俺の分のご飯も持ってきてくれたから。あとで食べるよ」


「今一緒に食べない?」


「そうだな。一緒に食べよう」


寝室を出て行った先生は、お盆にご飯とキャベツのコンソメスープに煮込みハンバーグを乗せて戻ってきた。


「いただきます」


それをサイドテーブルに置いて一緒に食べ始める。